とあるブログにて,韓国語の質問について書いていたら,たまたま높다(高い)という単語の話になって,これが日本語の「のっぽ」の語源かどうかという話になりそうだった.
実のところ,「のっぽ」の語源はまだ探索中.
されど,それで検索していたら上記リンクのようなページが存在している・・・これは危ない.
韓国語でもチョッキ(조끼)というにはいうけど,これが日本に入ったのではなくて,日本から韓国に入って日本語で使っていたチョッキという単語が韓国で広まったはずである.
たとえばこういうサイト:
http://www.sifa.jp/Jpn_contents/Jpn_news2003/Jpn_news_200304.html#10isit
もあるし,
http://www11.ocn.ne.jp/~sebiro-k/originalvest.html
こういうサイトもあるようだ.
その一方で
http://www.semirei.net/chogori.html
のような自己矛盾をはらんでいそうな説明まであるようす(在日の方のサイトのようですが・・・おなじ「ちょっき」という単語を半島でも使うことを考えると,チョゴリが日本語のチョッキの語源になるということは考えにくい.また,語源になる理由がないように思える.洋装のものを,明治に日本人が見たとして,明治の最晩年に併合した朝鮮の言葉から日本語に取り入れるとは考えづらいとは思わないのだろうか?)
他にも
http://www.jasmic.co.jp/ippuku/shigo/shigo.html
とか.
ちなみに韓国では未だにベストという単語よりもチョッキという表現を愛用している.ライフベスト,救命胴衣は
구명조끼(救命チョッキ)である.
それから,別な話題だと,こういうサイトもあるが:
http://homepage1.nifty.com/snap/room04/c01/nihon/nihon03.html
この中の乳房を意味する幼児語「おっぱい」なのだが,今の韓国語ではそれを意味する固有語はなく,漢字語を用いて「乳房」(유방, ユバン)と表現するしかないのである.赤ちゃんの語源に「아기/아가」を持ってきておいて,おっぱいの現在の語がこれでは説得力はない.
そもそも,古代の日本文化が半島から影響を云々とあるが,DNAの共通因子などからみて,同一起源(の因子がまざっている)と考える方が自然だと思うし,多分,影響を受けたというよりも,同じ集団が分裂して一方は列島にわたり,一方は半島に残ったとする方が自然に思える.
また,古代朝鮮語なるものがはっきり存在しているように書かれているが,日本で大和朝廷くらいの頃の資料に相当する資料が韓国側にはほとんど存在せず,韓国の歴史学でも中国や日本の史料を元に取捨選択(そう,都合が悪いところは捨ててます>韓国)している状況である上,近世まで「朝鮮の公用語は中国語」と書かれているほどに漢文を公用してきており,古代朝鮮語の語彙や発音については,日本語の上古時代以上に資料が少ないはずではなかったのか?
結局はこの方は一時はやった,例の古代朝鮮語で万葉集を読む・・・というSFがお好きなようであるが,「しかし古代における朝鮮半島と日本との深い関係を認めながら、古代中国が日本の文化に与えた影響は認めても、古代朝鮮が日本の文化に与えた強い影響は頑なに認めようとしない日本の研究者の態度は、僕には全くもって不可解です」の一文は,逆に,研究者の端くれの私としては(分野は違えど)
「なぜ,客観的な妥当性検証を通過し得ない他国の言い分をそこまで簡単に信じ込むのか?」
と問い掛けたいと思うのだが・・・
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