・・・びっくり、まだこんなことやってる会社があったとは!
Photoshopの98年頃以降のバージョンを使っている人ならdigimarcとか電子透かしとかいうのがメニューに入っているのをご存じと思います。
この技術というのは、いかに目立たなくよけいな情報を入れるか、という技術でありまして、ブームになったのは1996年頃でした。日本でもNECとかNTT,キヤノンといった会社で研究していたはずです。
ところが、これ広く使われるようになる前に自然消滅していった技術の一つなのですな・・・もっとも、この時の電子透かしブームの前より steganographyとして存在していた技術ではありますから、古い技術ではあります。
この96,97年頃というのはちょうどDVDが広まりつつあったか、あるいは制定されていた頃の話ですので、静止画ももちろん、動画にも適用することが期待されていました。また、97年頃からデジカメが安く買えるようになり、100万画素くらいのが5万円くらいで買えるようになった頃でした。
まぁ電子透かしの細かい技術とか特徴は省きますけれども、その埋め込み・検出の特徴から、改ざんが比較的容易だったのです。
そのため結局埋めてあって、それが検出されたとしても、たとえばサーバのログをおっかけるとか、そういう話になったり、表示についてもすでに流通していたJPEGのデコーダーすべてにアクセスコントロールの仕組みを入れるなんていうのも不可能な話だったので、かなーり流通しなかった技術なんですよね・・・
個人的にはこういう技術は、入っていて困る人がでるようなものは改ざん方法がいろいろ研究されてしまうので、入っているととても便利というアプリケーションを考えるべきだったと思うのです。今でもそう思います。
たとえば。
いま、EXIF情報で撮影データを画像に持たせたりしますけど、これって他のエディタで修正したりすると消えちゃうでしょ?
こういう情報を画像に電子透かしとして入れておけば、多くの人はこれを改ざんしようとは思わないはずです。いまはデジカメでも日付を画像に移し込めてしまうものなんてありますけど、あれってうつくしくないじゃないですか。透かしで情報を入れておいて、ビューワで表示すると日付が再生できる、ってようになっていれば、プリンターのところで取り出せるんで便利だと思いますがねぇ。
まぁ、それはともかく、総務省(=旧郵政省系列)の法で電子透かしとは。
どうなるか、なりゆきを見守ってみましょう。
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